皆さんのおうちの猫トイレは快適でしょうか?
猫がトイレで過ごす時間を計ってみてください。
じっくり砂を掘ってから排泄し、また砂を掘って念入りに排泄物を隠すまでにを1、2分かけて行い、ゆったりとトイレから出てくるのであればそのトイレは快適です。
さっと駆け込んで排泄し終わればトイレから飛び出していくようであればあまり快適ではないのかもしれません。
※ただし、長い時間トイレにいても砂を掘るだけで排泄しない、痛そうに鳴く、食欲がないなどの場合は尿石による尿道閉塞や膀胱炎、便秘などの可能性がありますのでかかりつけの動物病院へご相談ください。
猫が考える理想のトイレ
まず猫が大好きな理想のトイレはこんな感じです。
静かな公園の広い砂場のようなトイレ、これが猫の大好きなトイレのイメージです。
ここへゆっくりと歩いてきた猫は砂の形状を肉球で踏みしめて確認し、じっくりと砂を掘り返してから排泄し、今度は念入りに排泄物を隠してから悠々と立ち去ります。
では、どういうところが好きなポイントなのでしょうか?
- 広い
- 細かいサラサラの砂
- 静か
- 清潔
- カバーがついていない
この辺りが猫に好まれるようです。
ただし、いくら猫の好みでも室内に公園の砂場を設置するわけにはいかないので、なるべく近いものとして大きめのトイレ(猫の体長の1.5倍以上あるものが好み)を静かな場所に設置して、目の細かいサラサラの砂を十分いれて排泄物はこまめに取り除いてあげると好みに近づけることができます。
多頭飼育の場合は住んでいる猫の頭数よりも1個以上多い数のトイレを設置するとトイレにまつわるストレスを緩和しやすいと言われています。
また猫はトイレのにおいよりも糞便や尿で固まった砂などの固形物を嫌う傾向があるため、トイレを多く設置できない場合はこまめに固形物を取り除いてあげましょう。
人間が考える理想のトイレ
それに対して人間が考える理想の猫のトイレはどんなものでしょうか?
- コンパクト
- 砂が飛び散らない
- 匂いが気にならない
- 手入れが楽
- おしゃれ
この辺りが人気があるのではないでしょうか?
少し猫の好みに沿えないところもあるので、ここはお互い折り合いをつける必要があります。
わが家のトイレ事情
わが家では現在システムトイレを使っています。
私自身にアレルギーがあり、なるべく砂を飛び散らしたくなかったのと匂いもなるべく抑えたかったためです。鉱物タイプではなく軽い紙タイプで部屋の中で転がりにくい大きめのトイレ砂を入れています。
トイレ砂の総入れ替えが月に1回、トレイの底のシートの取り換えが週に1回なのでお手入れもとても楽です。
トイレ砂の好みを妥協してもらう代わりに、猫が行き来する部屋の死角になるところに1つずつカバーのないトイレを設置しました。
もしもストレス性膀胱炎を頻繁に繰り返している猫であれば、トイレも限りなく猫の好みに近いものを用意してあげたいところですが、幸いわが家にやってきたのは健康な子猫だったので少しずつシステムトイレに慣らしていきました。
トイレ砂の変更の仕方
①トイレを2つ用意する方法
1つのトイレには今までのトイレ砂を入れ、もう一つのトイレには新しいトイレ砂を入れます。
新しいトイレ砂のトイレでも排泄をするようになったら、今までのトイレ砂を入れていたトイレの砂も少しずつ新しいトイレ砂に入れ替えていきます。
わが家で猫の寝室のトイレは今までのトイレ砂で、リビングのトイレを新しいトイレ砂にしました。
最初の1,2日は新しいトイレに入っても匂いを嗅ぐだけだったのですが3日目くらいから新しいトイレでも排泄ができるようになりました。
②トイレが1つの場合、トイレ2つ用意する方法で排泄しない場合
今までのトイレ砂だけを入れていた状態から少しずつ、最初は一つまみくらいから新しいトイレ砂を混ぜていきます。
問題なく排泄してくれたら、毎日排泄物といっしょに取り除いたトイレ砂の補充をする時に新しいトイレ砂を補充し徐々に新しいトイレ砂の割合を増やし最終的には新しいトイレ砂だけの状態に切り替えます。
もしも少し混ぜただけでも排泄しなくなるようなら猫の健康を優先して一旦あきらめましょう。
時間を空けて再度同じトイレ砂で切り替えを試してみるか、別のトイレ砂で切り替えを試してみるか、切り替えをあきらめるか検討しましょう。
トイレを見直すタイミング
今のトイレはおうちの子に合っているのでしょうか?
- ストレス性膀胱炎を繰り返している
- 尿石症があるのでこまめに排尿させたい
- トイレ以外の所で粗相してしまう
- トイレの手入れが大変
こんな時、もちろん膀胱炎や尿石症、それ以外の粗相をしてしまうような疾患があれば治療が必要です。それに加えてトイレやトイレ砂も見直してみてはいかがでしょうか?
猫は尿石、膀胱炎など泌尿器系のトラブルが多い生き物です。
もともと猫の祖先が砂漠で暮らしていたため、少ないお水を有効に使えるように濃い少量の尿を排泄する体になりました。濃い尿を長く膀胱にとどめていると尿石や膀胱炎のリスクが上がります。
トイレを我慢せず快適に排尿できるトイレづくりも健康管理の大切なポイントです。
最後に、トイレに長くいる場合でも力んでも排泄しない、血尿や頻尿がある、痛がるなどの様子が見られる場合は泌尿器系のトラブルや便秘などの可能性があります。
早めにかかりつけの動物病院へご相談ください。